町を挙げて子どもたちの「学力向上」対策に取り組んでいきます!
(写真左は鷹岡 前・教育学部長、右は中田 新・教育学部長)
阿武町が進める子どもたちの「学力向上」対策についてお話ししてみたいと思います。
毎年行われる「全国学力・学習状況調査」の結果を見ると、ここ数年、阿武町は全国平均をやや下回っている状況が続いています。たった一度のテストですべてを語るわけにはいきませんが、毎年全国一斉に行われる「全国学力・学習状況調査」で出題される問題は、今の子どもたちに身につけさせたい力を問う問題といわれていますので、そのような意味では、「全国学力・学習状況調査」は、客観的に学力を測るひとつの物差しになると考えており、その結果は毎回「広報あぶ」にも掲載し、広く町民の皆さんにもお知らせしているところです。
<参考リンク:広報あぶ 令和6年11月号 P.16に関連記事>
この状況を改善するため、阿武町教育委員会では、現在2つの新規事業の準備にとりかかっています。
ひとつは、子どもたちの「学力向上」を、町を挙げてバックアップしていこうということで、公設の「町営塾」を開設することを計画しています。これは、子どもたちの勉強の場の一つとして阿武町に学習塾を作り、学校以外でも勉強がしたい子は、わざわざ他の市町に行かなくても勉強ができる学習環境を作ろうというものです。具体的なことはまだこれからですが、どのようなスタイルの塾を作るのが阿武町の子どもたちの実態に合っているのか、令和7年度一年間をかけて実証実験等を行いながら、令和8年4月からの開設をめざします。
もうひとつの取組は、夏休みや冬休み等の長期休業期間を利用した勉強会「ABUチャレンジセミナー」の開設です。これは、山口大学教育学部との連携協力の下、子どもたちの補充学習の場に、将来教員をめざす教育学部の学生を派遣してもらうという事業です。こちらは大学との協議が進んでおり、令和7年度の夏休みからスタートすることが決定しています。
他にも、子どもたちの学力を伸ばすためには、家庭での学習習慣の確立が大切です。そこで、これまでも公民館が開催してきたオープンカレッジの講座の中に、例えば「家庭学習のあり方」や、「家庭でのSNSやゲームの使い方」等の、子育て世代を対象にした講座を増やし、家庭との連携を強めたいと考えています。
また、「部活動の地域移行」をはじめ、教員の働き方改革を進めることも、教員の本来の仕事である、授業の準備や子どもたち一人一人に個別に寄り添うことができる時間を増やすことになり、子どもたちの学力向上につながると考えています。
ここで理解していただきたいことは、学校ではだめだから塾を作るとか、教育委員会が勝手に突っ走っているとか、そうではなく、子どもたちにとってプラスになりそうなことは何でもやってみよう、できるところができることをやっていこう、町を挙げて子どもたちの「学力向上」を支援していこうということです。もちろん学校もこれ以上できないくらい頑張ってくれています。
4月17日、今年も「全国学力・学習状況調査」が行われます!