小中一貫教育校「阿武学園」を創っていきます!
中学校の数学教員と小学校の担任による
ティーム・ティーチングの授業
私は、町内3つの学校が、子どもたちにどんな力をつけたいのか、どんな大人になって欲しいのか、めざす子どもの将来の姿を共有し、そのために3つの学校が同じ目標に向かって歩調を合わせて9年間で子どもを育てていく、阿武町立小中一貫教育校「阿武学園」を創りたいと考えています。そしてその思いは、各学校の先生方にもしっかりと伝わり共有が図られていると確信しています。
そんな「阿武学園」を創っていくために、本年度新たに取り組んでいるのが「学園制加配教員」による授業です。この取組は、小中一貫教育を進めていくために、中学校に定数より1名多い教員を配置し、そこで生み出された時間を使って、中学校教員が小学校へ出向き授業を行うというものです。具体的には、本年度、阿武中学校の3名の教員が、年間を通して阿武小学校の算数や英語の授業を行っています。また、数学教員が福賀小でも授業をしますので、本来は2学年が一緒に授業を受ける、いわゆる複式授業の解消にもなっています。
このことにより、子どもたちにより専門的な授業を提供することができること、中学校教員が授業を行っている間、小学校の担任が補佐に回ることで、個別の指導が手厚くなることなどメリットがたくさんあります。
しかし、何より一番のメリットは、小学校と中学校の先生が一緒に授業を行ったり、指導の仕方について話し合ったりする機会が多くなり、小中の距離がぐっと縮まったことだと私は思っています。さらに小学生からすると、中学校の先生と親しくなること、小学校の先生と中学校の先生が仲良く協力している姿を見ることは、中学校への進学に対する不安の解消にもつながると思っています。
この取組がこれからどれだけの成果を生み出していくか、とても楽しみにしています。そして、どこの地域も教員不足に頭を痛める中、小さい阿武町の学校に教員を加配してくれた山口県教育委員会に心より感謝したいと思います。