「家庭教育支援チーム」ってご存じですか?

阿武町町民センターで開催された「萩地域家庭教育支援チーム研修会」のようす


みなさんは、「家庭教育支援チーム」というグループをご存じですか?

「家庭教育支援チーム」とは、核家族化、共働き家庭の増加、地縁的なつながりの希薄化等によって、子育てに悩みや不安を抱えつつも、相談する人がいない、支援が届きにくいという家庭に対し、社会全体で家庭教育を支援していくことを目的に、文部科学省が、それぞれの地域において、その設置を促進しているものです。

これを受けて山口県教育委員会では、中学校区ごとに地域人材で編成された「家庭教育支援チーム」の設置を促進しており、現在はほぼすべての中学校区に設置されています。構成メンバーは、県が主催する研修を受講した家庭教育支援アドバイザーの資格保有者が中心となっています。

阿武町においても、現在10人のメンバーによる家庭教育支援チーム「おひさま」が結成されていて、学校に保護者が集まる学期末懇談会の日に合わせて、子育てに関する悩み相談や保護者同士の情報交換の場作りとして「保護者カフェ」などを開催しています。

阿武中学校で開催された、家庭教育支援チーム「おひさま」による「おひさまカフェ」


9月から試行的に始めている「図書ルームの土曜日開放」も、実は「家庭教育支援チーム」が中心となって、保護者同士の情報交換の場作り、子どもの居場所作りという目的も含めて活動の輪を広げてくれています。

9月20日(土)、その家庭教育支援チーム「おひさま」の企画、運営で、公民館が開催するオープンカレッジの一環として、「家庭教育支援チームおひさま特別講演会」が開催されました。演題は「SNSやゲームとの付き合い方」。講師は、「Teacher Teacher 子育てのラジオ」で人気の福田遙先生(通称はるか先生)。インターネット配信でリスナーも多く、普段はラジオでしか聴くことができないはるか先生の話を直接聴くことができるとあって、当日は予定より多い参加者で会場は満席になりました。

トーク番組「子育てのラジオ」で人気の「はるか先生」による講演会


高齢者が多い阿武町では、どうしてもオープンカレッジの内容が「認知症」とか「高血圧」といった話になりがちなので、教育委員会としては、もっと幅広い層を対象にした企画、特に子育て世代を対象にした企画を増やしていきたいと考えていたところなので、とてもタイムリーな内容でした。

講演会の様子


とてもよい講演会だったことは言うまでもありませんが、しかし、今日ここで私が一番伝えたいことは、講演会の様子ではありません。

人口が減り、高齢化が進み、お金やマンパワーにも限界がある、これまでどおりのやり方では行事やイベントの開催が難しくなってくる阿武町においては、何でも行政に頼るのではなく、住民も自分たちにできることはやっていこう、まちづくりに参加していこうという考えが、とても重要になってくるということです。

そのような意味で、今回、家庭教育支援チーム「おひさま」が取り組んでいる「図書ルームの土曜開放」や「特別講演会の開催」は、とても価値のあるものだと思っています。

もちろん教育委員会も頑張ります。一緒に町づくりに取り組んでいきましょう。

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